田舎に帰省していた頃
田舎に帰省していた頃、遊ぶお金が欲しかったので、知り合いの宅配の下請けをしている人に頼んで、アルバイトさせてもらっていました。
田舎ですから、小回りの効く運送屋はひっきりなしに依頼が来る盛況ぶりで、実はスモールビジネスとしてのビジネスチャンスは、全国の田舎に存在すると確信したことを覚えています。
運ぶものはなんでも運ぶわけですが、普段は大手の宅配の下請け的な業務や、ビジネス関連で使うコンピューター機器を運ぶこと、また、小規模の引越しなども受けていました。
私が働いていた時に運んだもので驚いたのが、犬です。
ブリーダーとはいえないまでも、たくさんの犬を飼っている方がいて、近くで欲しい人がたくさんいるので、この住所の場所を各々訪ねて、一頭ずつ置いてきて欲しいというものでした。
さすがにこれは受けないだろうと思っていましたが、そこは田舎の付き合いの濃密さです。
二つ返事で受けた知り合いは自分では行こうとしません。どうやら私の担当のようです。
そもそも動物を運んでいいのかどうかもわかりませんでしたが、これも田舎の緩いところなのだろうなと、妙に感心したことを覚えています。